この国は、古より人間と吸血鬼が互いに干渉することなく均衡を保っていた。
アリア=ヴァレンタインは吸血鬼でありながら一族となれ合うことはせず、人里離れた土地でひっそりと暮らしていた。近頃、吸血鬼達が人間を襲っているという噂を耳にしたアリアは一族として自分が止めるべきだと奮起し、先を急いだ。
一方、神聖団にも同様の情報が入り、未だかつてない事態に街ではパニックが起きていた。